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ひめゆり平和祈念資料館⇒
沖縄にていただいた不思議なご縁 ⇒
ひめゆりたちの沖縄戦―命の尊さを語る⇒
生かされて生きて―元ひめゆり学徒隊“いのちの語り部” 先日,沖縄に行ってきました.と言うのも,以前ご縁があってお知り合いになった元ひめゆり隊の与那覇百子さんより大層よくしていただいておりまして,与那覇さんも是非沖縄に来てくださいとお言葉を頂戴するものですから,これはもう一度お会いしなくてはと思い,意を決して家族3人で沖縄に行くことにしたのです.ありがたいことに航空チケットは旅行好きのあいこの父のマイルで取ってもらいまして,父にも本当に感謝しています.また教会家族が元気でいればこそ教会を不在にすることもできるので家族にも感謝ですね.
与那覇さんにも事前にご連絡を差し上げまして,ひめゆり平和祈念資料館で証言員をしておられるときにその合間にご挨拶がてら少しお話をさせていただこうというお話だったのですが,日程的に与那覇さんのご都合のつきにくい時期に沖縄滞在となってしまい,スケジュール調整が難航しました.結局与那覇さんの方がご自分の元ひめゆりの同窓会を早く切り上げて資料館に来ていただけるとのことになり,恐縮な思いと予想以上にお会いできる時間がありそうで嬉しい思いとを抱えながら沖縄へと向かったのでした.
初日にお会いすることになっていたので,那覇空港到着後,レンタカーを借りてさっそく資料館へ向かいました.午後2時に資料館の受付前でという待ち合わせでしたので,受付に問い合わせると「今日は百子先生は同窓会で来られないはずです」と言われましたが,約束しているのでと待たせてもらいました.しばらく後,与那覇さんが来られました.私はお会いしたのは3年ぶりくらいになりますが相変わらずお元気そうでとても85歳になられる方とは思えませんでした.あいこと長男は初めてでした.一緒に資料館を回って下さるとのことで資料館を小一時間ほど一緒に回ってくださいました.自分たちだけでは展示物を読んだり見たりするだけですが,与那覇さんが当時の状況や亡くなったご友人の様子などについても色々とお話くださり,大変貴重なお話が聞けたと思います.
昔から度胸があったようで,いつ弾丸に当たるか分からないのに水を汲みにいって,先生から怒られても結局また汲みにいってとあまり気にしなかったという一方で,死はいつも隣り合わせでいつ死んでもおかしくない状況にいたということもお話しくださいました.兵士はもちろんのこと,眼の前で級友が死ぬのも目の当たりにしているし,凄惨な中を生かされてきた方なんだなと改めて思いました.そんな方とぬくぬくと平和な中で生きている自分が肩を並べてお話を聞かせてもらったところで,与那覇さんのご苦労や痛みの1%も分からないのだろうとも思いました.それは戦後生まれの今の日本のすべての人に言えることでしょうから,それを伝えようとされている志は本当にすごいです.証言員も次世代の育成ということで与那覇さんらの体験談を語り継ぐ若い語り部を今現在数人育てておられるとのことでした.今でも月に5回は資料館に詰め,月に5回はホテルなどへ夜の講演に出かけ,ご高齢にもかかわらず,意欲的に活動しておられ,また教会に住み込み,日夜教会のひのきしんとおつとめにも勇んでおつとめになり,どんなことでも親神様から授かった御用と思ってやらせてもらっていると話され,お道の人としても学ぶべき姿がありました.実際,教会長をしておられたお父様も戦争で亡くしておられますし,7人兄弟のうち姉妹が4人いらしたそうですが,与那覇さん以外は戦時中と戦後間もなく皆出直してしまい,他の姉妹が背負うべきものも皆与那覇さんが背負うことになったとのことです.しかし,そのことに対しても親神様が私に背負えと仰ったんでしょうねと常に神様の方を向いておられるようでした.神一条という言葉が思い浮かびました.
長男が眠くなってしまったので,あいこと交代で抱っこしていたため,お互い途中途中話を聞けないところがありましたが,途中で寝てくれたのでその後は二人共聞くことができました.資料館が終わると,向かいのおみやげ屋さんで一緒に沖縄そばを食べ,また色々とお話させていただきました.最後は教会までお送りすることになっていましたので,レンタカーに一緒に乗り込み,教会まで向かったわけですが,長男がおばあちゃんと一緒に座るというので与那覇さんには後部座席に座っていただきました.昼寝から目覚めた長男はごきげんですから,与那覇さんともたくさんお話をしまして,すごくなついてくれました.教会にお送りし,参拝だけしたら帰らせてもらおうと思っていたのですが,ご主人や教会の奥様も出て来てくださって,お茶とお菓子をごちそうになり,しばしお話しました.長男はおばあちゃんともうすっかり馴染んでまして,与那覇さんにたくさん褒めてもらっていました.奥様に「晩ご飯も食べていきなさいよ」とのお言葉もいただきましたが,ホテルでの予定もありましたのでご遠慮させていただきました.最後は「また沖縄のおばあちゃんのところに遊びにおいでね」と長男に温かい言葉をかけていただき,沖縄のお土産までたくさんいただきまして,本当に勿体無い限りでした.むしろ私たちの方が貴重なお時間をとっていただいて色々お礼を差し上げたいくらいなのに,本当にありがたかったです.あいこが教会の「あのおもてなしの心はなかなか真似できないわ」と言ってました.初日で私の沖縄の目的は達成してしまったので,かなり満足して残りの2日を過ごしました.
是非もう一度と思い,会いに行かせていただきましたが,なんかまたお会いしたいなぁと思う自分がいます.自教会に着いてから到着の報告とお礼の電話をいたしまして,今度はおぢばでお会いしましょうねとお言葉をいただきました.沖縄にはそう何度も行けませんので,今度はおぢばでお会いできるといいと思います.いいご縁をいただいた親神様には本当に感謝です.