このたとえ話もなるほどと感心し面白かったので綴ります.
両親と子ども3人の5人家族の家に,隣のおばさんがお裾分けということでりんごを2つくれました.受け取ったお母さんは子どもにあげようと思い,とっておきました.夕方になりまず1番上の長女が帰ってきました.お母さんは長女に「隣のおばさんにりんごもらったから子どもたちで食べ.今度会ったらちゃんとお礼言いや」と言ってあげます.長女は「めっちゃおいしそうやん」と喜びます.
ここで長女の脳裏にいくつかの考えが浮かびました.①弟たちがいないうちに今2個とも食べてしまおうか,それとも②今1個自分1人で食べてしまって弟たちが帰ったら1/3ずつ食べようか(自分は4/3食べられる),②いやいや,弟たちと均等に分けて2/3ずつ食べるのがいいだろうか,長女は悩みます.とりあえず①と②はお母さんにバレたら怒られてえらいことになりそうやと思い,結局長女がどうしたかというと・・・.
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しばらくのち弟たちが帰ってきて,長女はどれでもない④番目の行動に出ました.なんと弟たちに「これ2人で食べ」と言って1個ずつあげたのです.弟たちは「めっちゃうまそうやん」と言って嬉しそうに食べます.それを遠くから見ていたお母さんが「あんた食べなかったん?」と言いました.長女は「うん,弟たちにあげた」と答えます.すると,お母さんは弟たちのためにおいしそうだと言っていたりんごを我慢した長女を不憫に思い,冷蔵庫からオレンジを出して長女にあげました.
ここに,子どもかわいい親心の微妙な差異があると先生は言います.親は子どもがかわいい,自分は我慢して弟たちを喜ばしてやろうと思う長女の気持ちを当然と思って片付けらる親はいない,何かしてやりたいと思うのが親心.親神様にとって人類は皆かわいいわが子で分け隔てないが,人のことを思う行動が微妙に神様の心を動かすこともあるということを言ってました.
「天理教教祖伝逸話篇174 そっちで力をゆるめたら」に『そっちで力をゆるめたら,神もゆるめる.そっちで力を入れたら,神も力を入れるのやで』というおやさまのお言葉がありますが,それと似たようなニュアンスでしょうか.人のために尽くしたらその分神様もその人のために力を入れてくださるのですね.
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