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お道と臨床と~心づくりのたね~

お道(天理教)と臨床心理学の視点を含めて,まおという人間が考える日々の通り方や考え方について綴っています.日記風なこともわりとあります.

信仰により変わりゆく背中 

未読の方はまず以下を閲覧ください.
親の背中

昨日は,親の生き方が子どもにとっていかに重要であるかを述べました.そして,子どもは良くも悪くも親の背中を見て育ち,親と似た道を歩む傾向があるゆえから,よい親であろうと,あるいはよい親になろうとなるならば,人生のより早期よりそのことを意識した行動を心がけるべきであるという話をしました.

しかし,その話だけで終わってしまっては,すでに親が己の生き方にそうした配慮のない環境で育った人たちは,自分はそうならないようにしようと思っても,同じ道をたどってしまうのではないかという危惧が残ることと思いますので,今日はその点について述べようと思います.

すでに1月25日の記事『世代間連鎖の根を切る』において私は以下のように述べています.

自分も通った道でありながら,子どもにもまた同じような道を通らせてしまう・・・よい道ならいいのですが,よくない道はできれば避けたいものです.それを避ける道,身上・事情の根を切る道,それがお道の信仰であると私は聞かされています.ですから,信仰により世代間連鎖の根を切ることは可能であると私は思います.

人間は互いに助け合って陽気にくらすために生かされています.人救けとなるよい種を蒔き,よい心遣いをすることによって世代間連鎖は断ち切ることができると私は思うのです.お道が病救けではなく「心救け」の教えであるのは,すべての根本となる「根」と断ち切ることにあるからです.連鎖の根,病の根,難事の根,すべての根は心の持ち方を変えることでよい方向に変わっていきます.どんなことでも感謝して喜び勇んで通れる心,人をたすける心,人のために尽くす喜びの心が身についたなら,物事はよい方向に成っていくと思います.「一粒万倍」,「まいたる種はみなはへる」と教えられているように,小さな種でもそれが実るときが来るのです.

このように,世代間に連鎖してしまう様々な事情というのは,信仰によりその根を切らせていただくことができると私は思います.そして,信仰するにあたっては,私たちの元なる親である親神様が喜ばれる心遣い,行い,生き方をさせていただくことが重要であります.それは神様からお借りしている身体を人のために使わせていただくことです.どんな小さなことからはじめてもいいと思います.その誠真実の心を神様は受け取ってくださり,事情のご守護ないしは事情の受け取り方のご守護がいただけることと思います.そのとき,親は自分の望まない親の生き方をたどるのではなく,新たな親としての道を開くことができるのだと思います.

しかしながら,根の深さによっては一代で取り切れるものではないかもしれません.たとえそうだとしても,それも,次の世代までよき教えを伝え,心づくりの機会を与えてくださる親神様のご守護だと私は思います.子が親となり,その子がまた親となり・・・末代まで続いていくのが親子の縁なのですから,後に親となる子の背中がそのまた子にとって自ずと追いかける背中となるべく,自分の生き方に人だすけと喜びの種をまいていきましょう.
(この点に関しては以前にも引用した中島みゆきの『命のリレー』が端的に表しているように思います.)

お道,それは「人をたすけてわが身たすかる」道です.そしてその中に,根が切れる道があるのです.


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なるほど・・ うん、うん、と読ませて頂きました。
一代では、問題解決出来ない場合も有る・・と言う事ですね

私の生きている間では、解決出来ないとするなら、私は辛い毎日が一生続き決して報われない一生を送るかも知れない・・と言う事でしょうか?

私は、教会の子と言えども普通の人だと思っています。
生きている間には、幸せに成れないかも・・と言われたら、悲しい辛い人生を喜んで生きていけるほど心は強くありません。だから壊れたのかもしれません。

頭を叩かれながら「喜べ、喜べ」と言われて喜べる人が居るなら、それは不思議な人だと思います。それとも、私が不思議な人なのでしょうか?
[ 2007/03/14 12:54 ] [ 編集 ]
誤解を招いたようですいません.一生解決できないとは言っていません.場合によっては根を取りきれないこともあるかもしれないと述べただけです.私の言う根とは人間個人の抱く感情や思考の部分ではなく,もっと無意識的なものです.辛い気持ちなどの感情は木で表すならば枝の部分に相当すると思いますので,本人の心の持ち方を変えることで,もちろん一代にして変わるものだと思います.ですから辛い毎日が一生続き決して報われない一生を送るということはないと私は思います.
[ 2007/03/14 17:05 ] [ 編集 ]
 初めまして!とてもいいブログですね。時々お邪魔しています。私も臨床心理士です。
 友人からまおさんのブログを教えてもらいました。「あなたの名前が出ていたよ」と言うことで、とても光栄でした。同じ信仰者として、臨床心理士としてこれからもよろしく御願いします。
 ちなみに私も大学や看護学校で講義をしています。いろいろネタを頂きますね。(^^)
[ 2007/03/15 08:52 ] [ 編集 ]
臨床心理士でブログに書いた先生は一人しかいませんので,おそらくは私が想像している方だと思うのですが・・・でなかったら申し訳ありません.おそらく何度かお会いしたことのある私が尊敬し目指すところの先生かと思います.コメントいただけて嬉しいです.
よふぼくとしても臨床家としても中途半端な未熟者ですが,同じ道を歩むものとして今後ともよろしくお願いいたします.
ネタを頂きますだなんてとんでもない.私が色々伝授していただきたいくらいです.
[ 2007/03/18 19:37 ] [ 編集 ]
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