誰でも腹を立てるときってあると思います.私もあります.人間の悪しき心遣いとして挙げられている八つのほこり(「をしい」「ほしい」「にくい」「かわい」「うらみ」「はらだち」「よく」「こうまん」)にもある通り,腹を立てることはほこりを積むことになりますので,できることなら腹を立てることなく寛容に日々を通れるといいと思います.
腹を立てるときってどんなときかといいますと,人間関係で言えば,不当なことを言われた,誹謗中傷を浴びた,まさに劣等感を刺激された・・・などなどがあると思います.人間関係以外の状況で言えば,たいていは不測の事態に遭遇したということが多いように私は思います.
コツとは言いますがこれから述べることは理想論でこれができれば苦労しないというレベルかもしれません.
他人から意に添わないことを言われれば誰でも面白くないと思いますが,そこで腹を立てないには,まず自分の心が相手より上に立たないように小さく低い姿勢になることです.「なるほど.私の言動で不快になる人もいるのなら,今後は気をつけよう」あるいは「私に至らない点があるのであれば,今後はその点をよい点に変えていくよう努力してみよう」などと自分の成長のための出来事として処理するといいでしょう.まぁ人間なかなかそう簡単にそうは思えませんが.
また不測の事態に遭遇したときは,「かえってよかった」と考えることが助けになります.例えば・・・出っ張りに小指をぶつけることって誰しもあると思います.私は不注意なのでよくあります.「いて~っ!」と絶叫するわけですが,ここで腹を立てても相手は物質ですのでナンセンスです.謝ってもくれませんし態度を改めることもありません.そこで「ああ,私がぶつかってかえってよかった.他の人に気をつけるようにアドバイスができるし,これが年寄りや子どもだったらもっと大変なことになったかもしれない」と思えば,痛みにも意味が生まれ耐え忍ぶことができるかもしれません.
要はどんなことも受け取りようです.受け取る心一つで腹の虫はいかようにもできるのです.それを教えてくださっているのがお道の教えです.受け取り上手になりたいものです.
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