以前に「
種はどこにある?」という話をしましたが,今回は視点を変えて考えてみましょう.
種から命が生まれ,その種は日月をかけて成長し,やがて花を咲かせ,実を結びます.種から生まれた命が成長していくには何が必要かといいますと,言わずと知れた「栄養」が必要です.水と太陽の光,養分とこれらを吸収して,成長していきます.きれいな花を咲かせる,あるいはおいしい果実を実らせるには,やはり良質の栄養が必要になります.
人間も同様です.生まれたときには自分では何もできない存在ですが,日月をかけて成長していき,やがて自分自身の考えで行動するようになり,人生を歩んでいきます.この命が成長して心の成人をしていくためには何が必要かといいますと,やはり栄養が必要だと思うのです.生物学的に必要とされる栄養という意味ではなく,心の成人をしていくための栄養です.よい生き方―人からなるほどと思われるような人生を送るためには,あるいは同様の子孫を残していくためには,やはり良質の心の栄養が必要なのだと思います.
それは徳であり,心が豊かに育つためには不可欠なものと思います.明るく陽気に生きる,他者を喜ばす行為を心がける,他者のたすけになる,こうした行動の積み重ねが徳となり,心の栄養として,その人の成人を促すのだと私は思います.また,よい栄養分を吸収して全体にしみこませていくには,それに見合った器や経路も必要になってきます.それらも急に大きく広げられるものではなく,やはり日々の徳の積み重ねていくことによりだんだん慣れていき広がっていくものと思います.胃をイメージするとわかりやすいかもしれません.
人生に,あるいは後の代によき花を咲かせるために,日ごろから心によい栄養を与えていきたいですね.
- 関連記事
-
スポンサーサイト
まおさんの記事を読んでいつも色々学ばせて頂いています!