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お道と臨床と~心づくりのたね~

お道(天理教)と臨床心理学の視点を含めて,まおという人間が考える日々の通り方や考え方について綴っています.日記風なこともわりとあります.

初代会長の出直し(3) 

未読の方はまず以下を閲覧ください.
初代会長の出直し(1)
初代会長の出直し(2)

29日は告別式.祖父の身体ともお別れです.
11時より始まりました.玉串の途中で私が親族を代表して弔辞をあげました.読む前からもう涙が溢れて読めないかと思われましたが泣きながらもなんとか最後まで読むことができました.ほんとこういうとき泣いてばっかなんです・・・.親しみを込めて敬体でなく話し言葉で語りかけるように書きました.

じいちゃんへ

85年という長い間お疲れ様.食べれなくなってからわずか数日でのことだったので,本当に驚いたし,残念だった.できる限りのことはしたという思いもあったけど,やっぱり悔いもあった.でも,じいちゃんにとってはロシアの捕虜生活からない命をいただいて生還して60余年,十分に生きたという感じだったのかもしれないね.あるいはもっと長生きしたかったのかな.僕の思いとしては,もっと生きてほしかったというのがあったけど,こうして迎えとりのときが訪れたというのも親神様が決めたことだったんだろうから,十分に生きてお疲れ様というのが僕がじいちゃんに送りたい言葉.

だけど今日,こうしてじいちゃんに別れを告げる時を迎えることは,やっぱり僕たちにとってとても悲しいことだし,まだじいちゃんがいなくなったなんて信じられない.部屋をのぞいては兄弟と「おじ~いちゃん」と呼ぶ日がしばらく続きそう.

11月23日におばさんのところから教会に帰ってきて2ヶ月,お世話をさせてもらった僕たちにとっては大変なこともあったけれど,じいちゃんは人生の最後を自分の家で過ごすことができて本当に嬉しかったろうね.「ありがたいなぁ.孫たちにこんなにしてもらって俺は幸せ者だなぁ」と泣いている姿を見たときは僕らもよかったなぁと思ったし,それでなくとも,じいちゃんに育ててもらった恩返しとなるお世話を最後にできて,本当によかったと思っているよ.

突然の父さんの出直し,3年後にばあちゃんの出直しと,この数年じいちゃんにとってもつらいことの連続だったかもしれないけど,喜びもその分あったんじゃないかな.娘のおばさんのところで教会の皆に親切にしてもらい,最後はじいちゃんの思いのあった教会に帰ってきて,自身の負荷を顧みない母さんと,じいちゃんばあちゃんのためにと介護福祉士になった次弟に手厚く介護してもらい,出直しのときにも僕は間に合わなかったけど一番じいちゃん子で熱心に面倒を見てくれた次弟に看取ってもらって,本当に幸せな老後だったんじゃないかな.いい顔してたもんね.僕にとってはじいちゃんが喜んでくれたのならそれが何より嬉しいよ.

僕たちが小さい頃は,ありえないほど孫たちに厳しく,怖かったじいちゃんだけど,じいちゃんにしぼられたおかげで多少のことではへこたれない根性が身についたし,怖かった分晩年穏やかになっていくじいちゃんの成長が僕らの楽しみでもあったよ.じいちゃんもずっとそれぞれの孫の成長をいつも楽しみにしてくれていたね.

教会が今こうしてあるのはじいちゃんが初代会長として長い間熱心にお道の教えを周囲に伝えてくれた礎があるおかげ.またじいちゃんなくして子どもや孫の存在はありえないのだから,じいちゃんへの感謝を忘れずにこれからもじいちゃんが残していったこの分教会を会長さんと兄弟で助け合って守っていくよ.

だから,御霊として僕たちを見守っていてください.そして85年間お疲れ様でした.ゆっくり休んでまた新しい身体を借りて帰ってきてください.

親族代表 まお



式次第が終了後,生花を皆で棺に入れてあげて教会での最後のお別れとなりました.もう祖父の姿を見れないと思うと悲しくて涙がとめどなく溢れました.祖父の弟に親族代表挨拶をしてもらいました.「人のために尽くせ」というのが家訓だったと言っていました.祖父の兄弟でお道を信仰しているのは祖父だけですが,それぞれの立場で家訓を胸に生きてきたのだと思います.

祖父の遺影は私が持ち,霊柩車に乗っていきました.火葬場につき,本当に最後のお別れがやってきました.何度も泣いたはずなのにまだ流れ落ちる涙,家族を失う悲しみは何度味わってもつらいものです.

遺骨を拾ったあとは,私が骨壷を持ち会長が遺影を持って教会に帰りました.すぐ十日祭をしておしのぎとなりました.組合や斉官,親戚などにお礼のお酌に回るのに忙しかったです.すべて終わると,どっと疲れましたが,祖父の葬儀を滞りなく立派にやり終えることができて本当にありがたかったです.

葬儀を一通り終えた現在でも祖父に対しての色々な思いがありますが,それはおいおい綴っていきたいと思います.ただ,私が感じたことはおおまかには弔辞に集約されているように思いますし,今しばらくは私にも休息が必要です.ゆっくり心身を休めながら祖父を回想していきたいと思います.それが私のモーニングワークです.
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初代会長様 御祖父様のご冥福を心より申し上げます。
御祖父様はまおさんやご家族皆様にお道の御教や楽しい思い出をたくさん残されて御出直しされたと思います。
 以前書かして頂きましたが私は曾祖父母から続くのお道を用木とならせて頂き頑張っております。(近くの教会で日参ひのきしんさせて頂き看護師として毎日頑張っております。)
認知症で会話も出来ない祖母は私に心の会話で「天理教を頼むよ」最後のメッセージでした。私が昨年3月に初席運びをさせて頂いた翌月に熱心な信徒だった祖母は認知症・肺炎で93歳で出直し、もうすぐ一年祭を迎えます。出直した時祖母は安心した顔でした、私がお道を繋ぐことで安堵したのでしょうか。
生前の祖母の気持ち・生かされ方は親神様の御教と教祖のひながたを大切にしてきたように思います。
今でも元気だった祖母に会いたいと涙します。でも祖母に心配かけてはいけないですからね。頑張ります
先月、日参させて頂いている教会の大祭でひのきしんをしていた時には曾祖母が居る感じがし、皆さんでお茶をしている時に私の隣に祖母が座り一緒にお茶を飲んでいる祖母の温もり雰囲気を感じました。
親神様教祖や曾祖父母・祖父母に御守護されていると改めて感じました。
まおさんも今大変な時だと思います御家族皆様お体を大切になさって下さい 失礼致します。
[ 2008/02/04 17:12 ] [ 編集 ]
ありがとうございます.りなさんがおっしゃるように本当そう思います.
親の思いを継いでいくことが一番の親孝行なのかなと思います.祖母の思いを継いで日々を過ごされているりなさんもすばらしいと思います.きっとお祖母様も喜んでらっしゃると思います.出直した後も,時折その存在を感じさせる出来事があると本当に嬉しくなりますよね.夢だったり錯覚だったりするのかもしれませんが,思いがなければ感じることはありませんからね.その感覚をなくさないようにお互いすごしていきたいですね.
[ 2008/02/09 08:59 ] [ 編集 ]
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