ウガンダでは世界で最初に爆発的にエイズ患者が増加した国であり,近年やや減少傾向にあるもののまだまだ被害は甚大で,エイズ遺児も多くいるようです.両親を病気で亡くした「子ども世帯」と呼ばれる世帯もあり,彼らの生活は悲惨だと言います.父親がエイズで亡くなり,母親と8歳になる兄と3人で生活していましたが,母親も咳き込むようになり,薬をもらうために持ち物を売って,歩いて10kmかかるクリニックを近所の人に自転車を借りて母を病院に連れて行きました.ケアの仕方を教えてもらい帰って来ましたが,母は間もなく亡くなりました.
その後,2人で家で生活していましたが,雨でその家も壊れてしまい,おばを頼って訪ねましたが,持ち物をほとんど取られた上,「お前たちも親のように死ぬんだよ」と言われて追い出され,家のない生活をせざるを得なくなりました.それを見た近所の人が家を建てるのを手伝ってくれて,二人の家ができました.雨がしのげることのありがたさをかみ締めたようです.
2年ほどが経ち,兄弟たちは両親がなぜ死んだのかを突き止めたくなり,クリニックを訪ねました.先生は「君たちの両親はエイズで亡くなったんだよ」と教えてくれました.その頃,エマニュエルもまた,両親と同じように咳をするようになったため,兄は心配で仕方がありませんでした.兄は意を決してエマニュエルをクリニックに連れていきました.エイズの検査は陰性でしたが,「エマニュエルはウガンダの子どもの中では幸運」とのことでした.その数年後,ワールド・ビジョンのスタッフに発見されて,今はチャイルド・スポンサー・シップの保護を受け,医師になるために勉強しているとのことでした.
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Author:まお & あいこ
まお:お道を信仰するよふぼくであり,教会子弟です.現在は精神科で働いています.
あいこ:お道を信仰するよふぼくであり,まおと出逢って入信しました.現在は精神科で働いています.