いまだ宮崎先生の講話ネタは続いております.「プロセスを大事にする心」を持つことが大事というお話がありまして,それも印象に残ったので綴ってみます.
人は大人になるにつれて,過程(プロセス)よりも結果を求めるようになっていきます.決して結果はどうでもいいということではありませんが,結果に至るプロセスもまた大事であり,たいていの人は人生の早期においてはプロセスを大事にする心を持っていたと思われます.
以下は宮崎先生と幼い頃の娘さんとのやりとりです.
娘さんがパズルを一生懸命やっていましたが,どうにもできないところがあり,そこへやってきた先生が手助けをして作ってあげたそうです.完成したパズルを見て娘さんは「ありがとう」と言うやいなや,パズルを床に叩きつけ,バラバラにしたそうです.先生は「何するんや,せっかく作ったのに!」と思ったそうですが,娘さんはまたパズルをやり始めました.
以上のエピソードから分かると思いますが,大人は完成したパズルを自分自身の結果として,糊付して額に入れて壁にかけて眺めることで達成感や喜びを得るかもしれませんが,子どもにとってパズルが完成したという事実はそのときの達成感や喜びにこそなれども,それ以上の意味を持たないのかもしれません.むしろ製作のプロセスの中にこそ喜びがあるのでしょう.だって,完成したパズルはもう楽しめませんからね.娘さんにとってはパズルを完成させて保存するよりも,パズルを作ること字体に喜びがあるのです.
このプロセスを楽しみ,喜ぶ心を忘れると,子どもの頃に比べて人生の楽しみ,喜びは半減してしまうかもしれません.プロセスに大事にする心がいつまでもあれば,喜びの機会はもっと増えます.プロセスを楽しみ,喜びましょう.
ちなみに,私もあまりできていません.私もごくまれにガンダムのプラモデルを作ることがありますが,やはり作る過程よりも完成したモビルスーツの姿と出来具合を楽しみに取り組んでいるところがありますし,ひどいときには作るのは時間がかかって面倒だからと完成されたフィギュアを購入したこともあるので,子どもの心を忘れかけているどころか,すっかり結果人間になっている節があります.初心にかえって,作ること自体を楽しみたいと思います.もっとも,いまだにガンダムを溺愛している時点で子どもの心は十分に持っているという反証もありますが・・・.
未読の方は以下を閲覧ください.
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「おかげさま」のストーリーから喜びが生まれる ⇒
心は自由⇒
心はパズル
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