ここのところ,仕事がどんどんたまっていっています.
私は精神科病院の心理士という立場ですから,主に患者さんとの面接と心理検査が仕事です.面接や心理検査に費やす時間は面接で約50分,検査で平均1~2時間ほどなのですが,面接の記録を書いたり,検査の結果を書いたりというのに非常に時間がかかります.面接の記録は最近は20分~40分くらいで終わりますが,検査の結果は数時間を要します.
まず結果の整理をしなければいけません.記号化したり,流れを記述したりして解釈できる状態にする作業です.その後で,それと元のデータを見ながら,統計的な情報と経験的な情報を便りにして解釈仮説を立てます.この段階ではまだ全体としての整合性がありませんので,様々な解釈仮説を立てた後で,全体として一人の人間の人格・行動特徴となるようにまとめます.実際と明らかに異なる仮説なら棄却しますし,そうでなければ可能性として記述します.こうして,1つの検査の所見ができあがります.さらに,検査はいくつか組み合わせてやることが多いので,最後に全体をまとめて総合所見として提示します.
施行した検査の種類と数,データの複雑さによって解釈にようする時間はまちまちですが,1時間~4時間くらいはかかると思います.本当に行き詰ると,本を引っ張り出して調べながらやりますので,投げ出したくなるほどです.自分自身の未熟さももちろんあるのですが,熟練の先生でも解釈には2~3時間はかかるというのを聞きます.ですから,私が3~4時間かかっても不思議ではありません.もっとも解釈が妥当でなければ意味がないのですが・・・.
病院で一人ですので,指導者もなくなかなかつらいです.看護師や薬剤師,作業療法士,精神保健福祉士などは複数名いますので,わからないことを聞き合ったりして仕事ができますが,私はそれができないのが残念です.月に1度ずつ面接と検査の指導(スーパーヴィジョンと呼ばれます)を受けてはいますが,それだけでは足りないと思うこともあります.
勉強しないといけないですよね・・・していないですが.
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