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お道と臨床と~心づくりのたね~

お道(天理教)と臨床心理学の視点を含めて,まおという人間が考える日々の通り方や考え方について綴っています.日記風なこともわりとあります.

信仰への疑問に対して 

某サイトで「58歳という若さで父を亡くして,父を助けてくれなかった神様が以前より信じられなくなって葛藤している」Aさんという方がいました.それを受けて以下のようなコメントをしました.

私も3年前に教会長であった父が出直しました.49歳でした.心筋梗塞による突然死で私は死に目にも会えず,哀しみは大きなものでした.何故出直したのだろうという答えはすぐには見つかりませんでした.ですが,安らかな父の顔,そして度重なる病や怪我の中ここまで生かさせていただいたこと,最期を父の望み通り苦しまずに出直せたこと,探せば探しただけありがたいご守護が出直しの中にあることがわかりました.

死―出直しは誰にとっても究極とも呼べるほど哀しい出来事です.その哀しみの中,人は喜ぶことを忘れてしまいがちですが,きっと神様のご守護,喜べることはあるのではないかと思います.ご利益信仰,病救けの宗教ではなく,お道は心救けの宗教だと思います.お父さんが出直されたことは哀しいことではありますが,哀しみは哀しみとして味わいつつ,それでもなお残された家族が生かされていることに感謝すること,そしてお父さんの生き方に敬意を払い自分の人生をみつめていくこと,お父さんの残したものを支えていくこと,受け継いでいくこと,それらの実行可能性を与えてくれた―すなわち私という人間を授けてくれたお父さんにそして神様に感謝していくことはAさんにはできるのです.どんな中でも喜べる道,感謝して通れる道はあるのです.

親神様は,それぞれの人にとってよい人生を授けてくださっています.私の家族にとっては3年前に父が出直したのは,うちの家族なら父がいなくても家族や信者さんが助け合ってやっていけるであろうと思われて成ったのでしょうし,Aさんのご家族の場合もお父さんの病を通してそれぞれが成長し,人を救けるこころ,人のために祈り救けたいと思う心を学んだことと思います.そしてここまですれば後はそれぞれが信仰をつかんでいけるだろうという思惑あってのことだと思います.合理化と思えるかもしれませんが(心理学的にはそうです.ですが適応的です),陽気ぐらしのための明るい通り方,感謝して喜ぶ通り方を与えてくれるのがお道です.

親神様は「おや」ですから,我々を困らせるためにやっているのではなく,子どもが成長する機会を与えてくれているのだと思います.Aさんのお父さんがAさんをあたたかい心で育ててくれたように,神様もあたたかい心でAさんを育ててくれています.そしてお父さんも今御霊となり,Aさんをこれまでと変わらずあたたかく見守ってくれていると思いますので,十分に悩んだ中で自分なりの答え,生き方を探していかれたらいいかと思います.悩むのが人間の性ですから葛藤の今を大事にして色々な考えや生き方に触れてくださいな.


読み返してみましたが,結局答えにはなっていないですね.信仰とは究極的には自己と神との対話です.自分自身で神様を感じていくしかないんですよね.そして神様がパーソナリティに内在化されてくるとその人の行動を動機付けるものになるわけです.要するに信仰心に基づいた,神様の願い・思惑に沿った行動,大きくは生き方ができるのだと思います.パーソナリティを変容させるのは難しいと心理学では言われています.したがって,神を心から信じるというのも,なかなか難しいのかもしれませんね.だから,前に述べたように強い心が必要なのだと思います.
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